今、甦るミイラ

ミイラ

ピーク

 年の暮れも近づき、仕事がズンズンと多忙になってきております。クリスマスも目の前ですしね。今日は、朝6:30から夜9:30まで、15時間みっちり働かさせていただきました。ああ、今日が忙しさのピークだと思いたいです。
 とりあえず、1000円の栄養ドリンクを補給し、半分眠りながらじっくりと湯につかり、ミニサロンパスをこれでもかと16枚も体中に貼り、本日は就寝したいと思います。

小さじ一杯の暴動

 そういえば、そろそろ三浦さんの話をしなくちゃいけませんね。あまり引き伸ばしても、読者の反感を買ってしまいますし(誰も三浦さんなんて覚えちゃいねぇよ)
 ほら、コショーの話題の時にいつも登場する謎の三浦さん*1。今夜はその正体に迫ります。


 正体といっても、ただの同級生なんですけどね、小学校の。
 三浦さんは、大きなメガネをかけたぽっちゃり系の女の子で、皆から「ミイラさん」と呼ばれていました。三浦→ミイラ。ああ、残酷なニックネーム(笑)。
 当時は、彼女と仲の良い子は「ミイラ、ミイラ」と平気で呼んでいましたが、今の時代だったら、明らかに問題になるような気がするニックネームです(笑)。
 そんな彼女が、コショーを手に大暴れした事件がありました。


 それは、初めての調理実習の時間のこと。メニューは「野菜サラダ」。小学生がつくる料理なんて、こんなもんです。
 きゅうりを小口切りにし、レタスをひとくち大にちぎって、サラダの出来上がり。ひどく手のかからないサラダですね。ただ、それにかけるフレンチドレッシングは手作り。
 空きビンに、サラダ油と酢と塩コショーを入れて、レッツシェイク。これなら簡単。私の班もじきに仕上がりです。
 ところが、給食当番だった私は、ドレッシングの完成を待たずして給食室まで給食を取りに行かなければいけないことに。私が抜けてしまうと、残る班員は、頼りないミイラさんと、あてにならないバカ男子。ちゃんとつくれるか、いささか心配です。
 でも、もうほとんど出来てるんですもん。あとは、ビンにコショーを入れて振るだけ。どう転んでも、とんでもないものが出来上がることもないでしょう。あとは任せたぞ。


 さて、給食を運び、クラスメイトたちに配り終え、席に戻った私を待っていたのは仰天の出来事でした。なんと、ドレッシングが真っ黒なのです。え!? 完成目前だったはずのドレッシングが、何をどうしたらこんな奇天烈な色合いになるんですか。
「…何したの?」
 恐る恐るミイラさんに聞いてみると、「え? コショー入れたらこうなったよ」と言うではないですか。いやいや、おかしいでしょ。だって、真っ黒なんですから。
神「どれだけ入れたの?」
ミ「小さじ1杯
神「えっ!?」
ミ「ちがうの?」
 ちげぇよ(笑)。ドレッシング全体の分量が1カップ程度ですよ。そこにコショーを小さじ1杯。多いだろう。どう考えても多いだろう。そんなに入れたら、そりゃ真っ黒なわけだ。あっ、ほら、コショーは「少々」って書いてあるじゃないですか。やってくれましたね。どこに「小さじ1」なんて書いてあるんだよ。目をちゃんと見開け。
 とりあえず、あまりに真っ黒なので、先生に相談。ブラックドレッシングを見た先生は、ちょっと唖然となっていました(笑)。フリーズ。
 そして、こう一言。
大丈夫。食べなさい
 何が大丈夫だよ(笑)。無茶苦茶だなぁ。じゃあ、あんた食べろよ
 というコショーのお話。ま、“コショーを手に大暴れ”と書くほどの事件ではないですけどね(笑)(自分で書いたんだろう)

続ミイラ

 そういえば、ミイラさんとの調理実習といえば、こんなことがあったのも思い出しました。
 その時の献立は「ご飯とみそ汁」。みそ汁の具を何にするか、各班で事前に話し合っていた時のこと。
「豆腐」「ねぎ」「じゃがいも」と各自がいろいろと希望を出し合い、具の調整。ここで問題が。ミイラさんが「白菜がいい」と言って聞かないんです。白菜? 小学生が希望するみそ汁の具じゃないでしょう(笑)。
 彼女以外、誰一人、白菜に賛同してくれる班員はいませんでした。それでも、ミイラさんは「白菜」を断固譲りません。そして、ついには泣き出してしまいました。みそ汁の具が理由で泣いた人を見たのは、この時かぎりです(笑)。
 そこへ先生がやってきました。泣いているミイラさんを見て、驚いて他の班員を責め立てる先生。そりゃ、どう見たってミイラさんがいじめられたみたいな図になっているでしょうからね。
「どうしたのっ!? どうして泣いてるのっ!?
「だって、ミイラさんが、白菜がいいって聞かなくて、いきなり泣き出したんです」
 隣の席の女子がそう説明すると、先生はこの時もちょっとフリーズだった気がするなぁ(笑)。