サンバ・デ・ハゲ講座

愛しちゃってね、ホの字の人よ

 今日は、一日中、「マツケンサンバ」が頭をグルグルと駆け巡っていました。ちらっとしか聞いたことないのでうろ覚えのあやふやなまま、オ〜レ〜〜オ〜レ〜〜オ〜〜〜レ〜〜。
マツケンサンバⅡは、伝説のサンバ・デ・ミネルバに似ておりましたが、今回のⅢはマイナーコードとメジャーコードが交互に。マイナー部分はコパカバーナに似てますね。まだお聞きになってない方はぜひ気にして見てください。特に私は「♪愛と夢と希望を乗せて」とやたら早口で歌うところがあるのですが、そこが気に入ってます。愛と勇気と希望だったかな。まあ、本来なら、夢と勇気と憧れと希望をセットで乗せないとまずいんですがね(笑)。チャラチャチャ〜ン、チャラチャチャ〜ン。
 ちなみに、振り付けはお馴染みのジーですが、おけらさんからのメール着信音がマジーの「花吹雪 不夜恋」になっているものですから、鳴る度にビックリします(笑)。

ボールド

 英会話のNOVAに通っているうちのチーフですが、昨日のレッスンはハゲの講座だったそうです(笑)。
ハゲの人の写真を見ながら、「bald」と英語で言ってみたり、「(進行が)やさしいハゲ」と言ってみたりしたそうです。お金払って、いったいどんなレッスンしてるんだか(笑)。

「外科医・難波」 2-④

「そう、ガンですか・・・」
「ええ、いまいちまだピンと来ないんですけどね」
 翌朝、いつもの階段に難波と真由美が並んでいた。
「結局、昨日は顔を合わせる勇気がなくて、何も言えずじまいだった」
「でも、先生は医者なんだから、そんなこと言ってちゃだめなんじゃないですか?」
「え?」
「お医者さんていうのは、患者さんに勇気をあげる立場でしょう。まあ、時には患者さんから勇気をもらうこともあるでしょうけど。だから、先生が怖がってちゃ何も始まらないわよ。何事にも勇気を出して前に進まなきゃ」
 真由美の言葉を聞いて、難波は当たり前のことを改めて思った。そうだ、そうだよな、自分が一歩踏み出さなきゃ、何も始まらないよな。難波は真由美から勇気をもらった。
「行ってきます」
「頑張って」


「難波先生、どちらへ」
「ああ、伊藤婦長。いやね、ちょっと312号室に」
「あら、312の患者さんの担当は確か・・・冨田先生*1じゃなかったです?」
「いえ、そういうことじゃなくって、ちょっと知り合いなものですから」
「あら、そうでしたの」
「ええ、大学時代の先輩で」
「はい?」
 多重の顔には明らかに疑問符が浮かんでいた。
「ですから、大学の・・・・」
「ほほほ、冗談でしょう」
「冗談じゃないですよ」
 この大事な時に、冗談とは何事だ。どういうつもりか難波にはわからなかった。
「そんなはずあるわけがないじゃないですか」
「どうして、そんなこと・・・・」
「だって、彼、まだ高校生ですよ」
 難波は固まった。高校生だって?
 そこに山岡が現れた。
「何の話してるんですか?」
 難波は慌てて問い詰めた。
「山岡ナース、例の312の患者さんのことだけど、高校生って・・・・」
「え? 高校生? 何言っちゃってるんですか。あの頭といい、ヒゲといい、どうみても高校生には見えないじゃないですか」
「ちょっと待って」
 多重が口をはさんだ。
「それって、昨日退院した、古田さんのことじゃない?」
「そう、それです、先輩は!」
「古田さんなら313に入院してたはずよ。312は・・・えっと、林さんだもの」
「林?」
 多重と難波は、二人で山岡を振り返った。
「あ、あれ〜。またやっちゃったかな、私」
「山岡さん!」
「山岡ナース!」
 二人の声が廊下に響き渡った。


(つづく)

*1:社会科教師。熱狂的ドラゴンズファン。