遅れて来たウサギ

J

衣替え

 先日、洋服ダンスをあさっていたら、なんだかおかしなTシャツを発見(写真参照→)
 何でしょう。売り物とは思えないくらい可愛くないイラストのプリント。だいたい、なんでこんなウサギのTシャツが私のタンスの中に?
 星空をバックに、三日月に寝転ぶウサギ。あれ、これ、月じゃないですねバナナだ。でも、どうしてバナナが空に?
 あ、いやいや、違うわ。これ、三日月でもバナナでもなくて「J」だ。アルファベットのJ。そうだ、高校3年の時のクラスTシャツですよ。3年J組の。どうりで、いやに素人っぽいウサギだなぁと思うはずだ。というか、これ、ウサギ?(笑) ブタにも見えてきました。


 こんなTシャツ、まだあったんですね。これを見て、忌まわしい過去を思い出してしまいました。ウサギなんて糞喰らえです(おや、言葉が汚いですよ、神田川さん)。

高校3年の想い出

 体育祭や文化祭も近づいた頃、クラスオリジナルTシャツのイラストデザインの募集がはじまりました。自分のクラスに特に興味のなかった私は、当然Tシャツにも関心がなかったわけですが、一応クラス全員にデザインの用紙が配られたので、とりあえず描いてみました。
 で、私が描き上げたのが、コレ↓。
 
 ゲゲゲTシャツです。さすがは私。お得意の分野で攻めてまいりました。
 彩色は3色までらしいので、ネイビーの生地をチョイスして、黄色と黒と茶色でプリントすれば完成です。ただ、後ろ側は全面が黄色と黒のストライプになるため、プリントばかりで風通しが悪くなるわけですが、やむ終えません。インパクトは絶大ですから。
 ほら、体育祭でこれを着た場合、女子の皆さんは紺色の短パンを穿くわけでしょう。となると、どこからどう見ても鬼太郎さんじゃないですか。素晴らしいです。これは画期的。


 さて、数日後。デザイン提出の締め切りがやってきて、候補の中から投票で決めることに。
 しかし、こういったデザイン系は男子はやりたがらないようで、ほとんどが未提出。女子も数えるほどしか提出していませんでした。いいんですよ、描けない人は描かなくて。描ける人に任せておけばいいんです。
 ごく少数の候補を前に投票がはじまりました。すると、神田川さんのゲゲゲTシャツが一位に輝いてしまいました。ほら、キタ。やっぱり皆さん、着たいんですよ。
 しかし、よく見ると、全体の投票数自体もなにやら少ない様子。デザインだけでなく投票でさえも関心のない男子と、出揃ったデザインでは不満足なので投票しかねている女子のせいですね。
 構やしないですよ。投票に関心がないなら、決まった案に従うべきですし、自分でデザイン提出していないくせに「気に入るのがない」なんて論外。勝手すぎます。
 ということで、クラスTシャツはゲゲゲに決定。


 と、ここで、とある女子がちょっと待った発言。こんな投票じゃダメなんですってよ。だから、みんなちゃんとデザイン提出して!ですって。で、後日、再投票します!って。
 てめえ、何様だよ(笑)。何の権限があってそんなこと言うんですか、まったく。明らかに「ゲゲゲは着たくない!」って言ってるようなものじゃないですか。危ない方向へ話が転びそうになったからって、土壇場で白紙にしてひっくり返すなんて卑劣です。怒り心頭。もう、どうでもよくなりました。


 という流れで、後日、新たに提出されたこのウサギに持っていかれました。どこがかわいいんだかわかりゃしません。同じデザインでも、私に描かせたほうがまだ可愛く描く自信はあります。絶対にこんなTシャツ着てやるもんか。


 公約通り、文化祭ではこれは着ませんでしたし、体育祭は欠席してやりました(笑)。一度も着なくてすんだのでよかったです。
 あ、でも、クラスTシャツが出来る遥か前、春に行われた遠足のバーベキューも、私は肉を持参する係になっていたにも関わらず、欠席してやりましたけどね(笑)。悪い学生です。
 ただ、そのせいで、卒業アルバムのクラスのページに大きく掲載されている遠足の写真には私の姿はありません。私がいないことをわかってて、この写真を採用したとしか思えないんですけどね。
 ま、そんな思い出話。