不適切なボー

麻婆春雨

スーさんの旅路

 今日は、スーサンがお休み。孫の行事につけては休暇をとっているスーさんですが、今日は何でしょう。
 え? あ、そう。同窓会ですって
 何だよ、それ。欠勤の理由になるのかよ。もう還暦も超えてるんですから、集まらなくたっていいんです。どうせ集めても骨になってる方々のほうが多いでしょう
 でも、まあ、スーさんがいなくてもたいした支障はありませんから、どこへでも行ってきて下さい。歳をとると、同窓会も昼間に開催しなきゃ危なくて仕方ないですしね。夜だと生命力が弱まりますから(どんな理由だよ)


 同窓会といえば、私、そんなお誘いはさっぱりありません。この歳になれば、なんかかんかの同窓会くらいあってもおかしくないんですけどねぇ。どの学校からも開催の連絡はいっこうに参りません。こんなに生まれ変わった私を見て欲しいんですけどね(笑)。絶対、気付かれないや。

麻婆

 夜、帰宅すると、コンロのフライパンに麻婆春雨が。アッコさんでお馴染みの永谷園の麻婆春雨。
 火をつけて温めなおそうとしたら、母がやってきて「あ、それ、今つくったばっかだから、あったかいよ」って。今つくったばかり? だってもう8時ですよ。夕食の準備ならとうの昔に済んでいるはずでしょう。
母「急にどうしても食べたくなって、つくった
 あ、そう(笑)。ま、私も好きですからいいですけどね、麻婆春雨。


 でも、そもそも「麻婆」ってのはどういうくくりなんでしょうね。きっと、本来は意味があったんだと思うんですけど、今はもう何を麻婆と呼んでいいのかさっぱりわからないふしがありませんか。
 麻婆豆腐に、麻婆春雨に、麻婆ナス。給食で麻婆じゃがなんてのもありました。じゃがいも。具は何でもいいんでしょうかね。
 味にしたって、基本は味噌なんでしょうが、醤油ベースの麻婆もありますし、最近じゃ塩マーボーなんてのも流行ってますよね。あ、カレー麻婆豆腐も記憶にあります。こんなんだったら、何でもありじゃないですか。具にも味付けにも共通点がない。パラレルな料理ですね。


 麻婆で思い出すのが、専門学校時代のエピソード。
 中華料理の実習日。調理室のホワイトボードには「麻婆豆腐」と書かれていました。あ、今日は麻婆豆腐をつくるわけですね。しかし、ノートに材料と作り方を書き写していると、あることに気がつきました。
麻姿豆腐
 ホワイトボードにははっきりとそう書かれていました。麻婆じゃないや。麻姿。漢字間違ってる。書いたのは、クラスの担任も務める、調理アシスタントの先生3人組。
 私が、3人に「麻婆豆腐の“ボー”、違うよね」と助言すると、3人は「え!?」と困惑。
「え?どれが違う?」
「姿になっちゃってる」
「婆でいいんだよ」
ババア?
「上を“波”にするの」
「ああ、こうね」
 と、3人は口々に言い、やっとのことで漢字は無事に正しく修正。
 その直後、私は聞き逃しませんでしたよ。「なんか、頭のいい子が入ってきちゃったね」と小声でつぶやくのを(笑)。


 この先生たち、漢字にすごく弱いようで、こんなことが書かれていることもありました。
イカの内臓はゆでてから拾てる
 な〜に? ひろてる?(笑)