見知らぬ祖母のオペ事情

松阪牛ラーメン

 こんばんは。学生時代、ことあるごとに「トトロ」のカンタのおばあちゃんの真似で絶叫していたことをふと思い出し、今じゃそんなモノマネ自体忘れて生きていたなぁ、と感慨に耽る神田川です。

ラーメン

 昨日、なばなの里に行った母が「松阪牛ラーメン」という珍品を土産で買って来たので、今夜の夕食はそちらを。
 私だったら絶対に買いませんけどねぇ。どうせ松坂牛なんてちょろっとダシが入ってるだけで謳ってあるんでしょう。だいたい、ラーメン好きじゃないですから。特に生ラーメンは。ラーメンはインスタントに限ります(勝手に限ってろ)
 でも、まあ、食べますけどね。はいはい、松坂牛ね。どれどれ。
 ほら、やっぱり普通の醤油ラーメンじゃないですか。昨夜の明太鍋の麺のほうが数倍旨い。どうせなら、松坂牛カレーとかにしてくれればよかったのに。
 というか、なばなの里で松坂牛ってのもどうなんだよ(笑)。

ラクルテレフォン

 先日の話。夜、帰宅すると、自宅の留守番電話のランプが点滅していました。おや、メッセージが残ってますね。珍しい。聞いてみますか。
「あー、もしもし、おじいちゃん、おばあちゃん」
 誰でしょう。伯父の声に似ていますね。何の用事でしょうか。
 って、ちょっと待った。“おじいちゃん”はいるけど、“おばあちゃん”はうちにはもういないや(笑)。誰だ。
マサトです
 誰だ(笑)。そんな名前の親類に憶えはありませんよ。ま、ま、まさか、魔裟斗!?(なわけない)
「おばあちゃんの手術、無事に終わってよかったね」
 ありがとう〜。って、おばあちゃんいないって(笑)。誰だよ。
「今度、時間が出来たらまた電話します」
 いやいや、結構ですから。時間が出来ないことを心よりお祈り申し上げております
 

 そして2週間あまりが過ぎましたが、あれから電話がかかってくることはありませんでした。再び留守電にメッセージが残されるのを多少は期待していたので、ちょっと残念です。さらば、マサト。

ダウトテレフォン

 間違い電話といえば、以前、こんなこともありました。


 もうずいぶん昔のことです。自宅の電話が鳴ったので「はい、もしもし」と出てみると、いきなり「ベリーズホーエー*1さんですよね」と言われてしまいました。“ですか?”じゃなくて、“ですよね”。勝手な決めつけです。
 さらに、こちらに何か言う隙を与えることなく、「さっき買ったビデオなんですけど、これねぇ…」とトーク開始。勝手な人だこと。声から判断するに、40〜50代の女性でしょう。声色は上沼恵美子にそっくり。
 などと分析している間にも、上沼のトークはどんどん進行中。タイミングを失ってしまったので、ここまで来て「うちはベリーズホーエーじゃありません」とも言い出せず…。
 よし、ここは演技派の神田川さん。店員になったつもりでとりあえず対応。
少々お待ちください
 そして保留ボタンをプッシュ。さて、ここからどうしましょう。別の店員に替わったふりをして電話に再度出てもいいのですが、ちゃんと最後まで演じきれるか不安です。いや、今の私ならそのくらいやりそうですが(笑)、当時はまだ純情だったので(嘘を言え)
 でも、もう後戻りはできないですしねぇ、どうしよう。あ、そうだ。電話切っちゃえ(笑)。最初っからそうすればよかったのに。ブチッ。はい、さようなら。
 しかし、あの上沼の様子じゃ、すぐまたかけてくるでしょうね。今度はちゃんと本物のベリーズホーエーにかけてくれますように。


 トゥルルルル、トゥルルルル。
 うわぁ、来た…。絶対に上沼だ。そうに違いありません。このまま店員のふりをするのもつらいしなぁ。だからって、「違う」と言えば、じゃあさっきは何だったんだと言われかねない。
 じゃ、残る道はひとつ。さっきは本当にベリーズホーエーにかかったんだけど、今回は間違って我が家にかかってきた、という設定。相手がリダイヤルでかけてきていたら通用しない技ではありますが、きっとこの上沼はそんな洒落た機能、活用できていないでしょうし。よし、これで行こう。
 先ほどよりも、幾分低めの声に切り替えて受話器を取りました。
「あ、すいません、切れちゃったみたいで。それで、このビデオなんですけど…」
 ほら、ビンゴ。上沼です。しかも、今度は店名の確認さえなし。冒頭からトーク開始です。さあ、怯まずに立ち向かえ、神田川よ。
「あの、どちらにおかけでしょうか?」
「え?」
 一瞬戸惑う上沼。
「どちらにおかけでしょうか」
ベリーズホーエーさんでしょ?」
「違いますが」
「あ、どうも失礼しました」
 よし、撃退完了。しかし、相手は上沼。2度あることは3度あるわけで、再びかけてくる可能性も大いにあります。心の準備だけはしておかなきゃ。
 その後、私は、かかってくることのない3度目の電話をしばらく待ち続けたのでした

*1:現・コスモスベーリズ。東海地方を中心に展開する電気店