老いぼれイリュージョン

ボタン

気に食わない

 まだ押す人いるでしょう。いや、ずいぶんと少なくなってきてはいますけどね、まだいるんですよ、押す人が。
 え? 何の話かって?
 エレベーターの「開」ボタン
 出る時に、「開」ボタン押して「お先にどうぞ」みたいな人いるでしょう。「私が押しててあげますから、その間にさあどうぞ出てください」みたいな。あれがものすごく腹立つんですよねぇ。そんなことでいちいち怒らなくてもいいじゃないか、と自分でちょっと呆れるくらい、腹立たしい(笑)。
 だって、ちゃんと「開延長」ボタンあるでしょ。あれをピッと押せば、あとはしばらく放置してもドアは開いたままなんですから、なぜそれを利用しない。延長ボタンの存在も知らないくせに、すました顔して「押しててあげますから」なんて偉そうに。いや、押してる人たちはそんなつもりで押してるんじゃないでしょうけどね(笑)、それでも何だか腹立たしい。ホント、お願いしますよ。


 でも、エレベーターのボタンって、種類によって「」と「」の見分けが付きにくいことありますよね。「→|←」「←|→」というようにわかりやすく表記されてたり、「ひらく」「とじる」ってひらがなも書いてあったりするとパッとわかるんですけど、ただ漢字で「開」「閉」だけだと一瞬では判別できない時があります。だから、とっさの時、開けようと思っても「閉」を押しちゃったり。
 一度、「閉」のつもりで押したら、「緊急連絡」のボタンだったこともありました。どんなにわかりづらい見た目なんだ(笑)。うわ、変なボタン押しちまったよ!エマージェンシー!!と焦ったのですが、一回押したくらいならどうってことないかなぁとすがる思い。しかし、案の定、スピーカーから「どうしましたか!?」と声が聞こえてきてしまい、「すみません。間違えました…」と謝っておきました。でも、きっとあのエレベーターは何度も間違いが起きてるはず。普通、押すはずないのに、間違えて押しちゃったんですからねぇ。


 エレベーターといえば、以前、信じ難い出来事がありまして。
 地下鉄の改札を出て、エレベーターで地上へ上がろうと思い、到着を待っていたのですが、なかなか地上からエレベーターが降りてこない。私の前にも並んでいる人が数人。そういえば、どこかへ向かうであろう老人たちが改札に山ほどたむろしていたので、きっと上でも老人がもたついているんでしょう。そう思って待っていると、ようやくエレベーターが到着。
 ドアが開いて、老人が出てきました。ほら、やっぱり予想通り。はいはい、早く降りてくださいね。
 ところが、エレベーターから出てくる老人の数がおかしいんです。乗っているのはせいぜい5人くらいだろうと思っていたのですが、それどころじゃなく、次から次へと出てくるんです。ひっきりなし。
 え?ええ?ちょっとちょっと、いったい何人乗ってるの? とめどない行列。度を越えているので、可笑しくなってきました(笑)。ちゃんと数えたわけじゃないですが、20人くらい出てきたと思います。
 やっとのことで老人を吐き出し終えたエレベーター。乗り込んでみると、定員は「11人」となっていました。ほら、おかしいじゃない(笑)。あんなに乗れるわけないのに。
 老人だから体重は軽いとしても、容積に限度ってものがあるでしょう。たかが地下鉄のエレベーター。小さなもんですよ。おかしい。なに?コント?(笑)