頭蓋骨デオドラント

前菜

お食事

 今日は、仕事が終わってから、オープンしたての取引先のお店のレセプションに出掛けることに。ミスターJとジェニロペが担当の店なので、私は何にも関係ないのですが、4人参加しなきゃいけないとのご用達だったので、私とタケポンも駆り出されることに。ああ、面倒。
 ちょっと高級な居酒屋って感じのお店で、今夜はコース料理だそう。飲み放題。そうですか。費用は会社持ちなので、こりゃ食べて飲んでこなきゃ損ですね。時間を無駄にしてはなりませぬ。
 予約の時間が夜の8時からってことなので、仕事を終えたらとりあえず一旦帰宅した神田川さん。だって、5時半に仕事が片付いちゃったので、移動時間を含めても余裕がありすぎますもん。それに、オープン記念のレセプションですからちゃんとスーツを着て行かないといけませんしね。着替えなきゃ。
 といった感じで、きちんと正装しなおし、地下鉄に乗って目的地の駅に到着。改札を出たら、他の3人はもう来ておりました。やあ、お待たせ。
 って、あれ? なんかおかしいぞ。ジーパンに、革ジャンに、トレーナーに…。あなたたち、普段着なんですか?
神田川さん、どうしてスーツなんですか?
 ええっ!? スーツじゃないの!? だって、スーツ着てこなきゃいけないって聞きましたよ。あれ? いや、私が勝手に思い込んだだけですか? あ、そうだっけ?
 なんだよ、まったく(笑)。わざわざ着替えに帰ったのに、とんだ恥さらし。そんなんだったら、つなぎの時間にマッサージでも入れたほうがよかったじゃないですか。何やってんだ、私。


 さて、お店の感想はというと、カニや牛肉の炉端焼や、鯛のしゃぶしゃぶなど、普段じゃあまり食べられないものが堪能できて高級感が味わえました。
 ただ、和食がメインの居酒屋なので、刺身系が多いんです。生が食せない私にはちとつらいメニュー構成。
 前菜にはイカの刺身をどうこうした料理が混入してましたし、もちろん刺身の盛り合わせも出てきます。そのあとに炉端焼用の炭と網が登場したので、自分の分の刺身はそれで焼いて食べましたけど。
 で、今度は鯛しゃぶですが、「新鮮なので、生でも召し上がれます」って。いやいや、煮込まさせていただきます。
 はい、お次はご飯物ですよね。何が出てくるんでしょうか。ほい来た来た。えっ!?寿司!? 握りが3種。また生魚かよ。もう加熱する道具もないので、このまま食べるしかないか。
 で、この寿司のわさびの効き様がハンパじゃなく激しかったです。普段、寿司を食べない私は、わさびと接する機会がほぼないので、そんなに抵抗が出来ていないのですが、少しくらいなら大丈夫なはずなんですよね。でも、今夜の寿司はレベルが違いました。わさびが大量ってことじゃないんですよ。きっと本わさびをおろして使っているのでしょう、少量でとてつもないインパクト。
 だって、鼻がツーンと来るだけじゃ済まなかったですから。鼻にツーンときて、目がウルウルして、頭蓋骨がしびれましたから(笑)。初めて経験しましたよ、しびれる頭蓋骨。脳みそまでブルブルブルブル。わさびってすごいなぁ。


 さて、食事中、ジェニロペに「サラダにポテトチップスをかけて食べると美味しいよ」と伝授。本当に美味しいんですもん。
神「じゃがいもをスライスして揚げてあるやつより、ぐちゃぐちゃにして成型しなおしてあるやつのほうが美味しいよ」
ジェ「あ、そっちのタイプですか。あれみたいなやつですよねぇ。エイトフォー
 いやいや、それはひんやりさらさらのデオドラント(笑)。8×4なんてサラダにかけたら、いい香りはするかもしれませんが、食べて無事に生きていられるかは微妙。おそらく、言いたかったのは「5/8チップ」でしょう。ニュアンスは似てますが、全くの別物ですから注意。


 というわけで、ご馳走様でした。美味しかったですけど、バランスの悪いメニュー構成にちょっと不満。もっとずっしりした重い料理も食べたかったです。
 そして、重い料理を求めて、我々は次なる店を探して彷徨い歩くのでした。