明々後日、来やがれ

パエリア

　先日、宅配ピザのチラシが入ってました。と思ってよく見たら、ピザじゃなくてパエリアでした。
　なに、こんなもんのデリバリーまであるんですか、珍しい。
　同じ区内に新しく出来たみたいです。東京とか大阪にもあるっぽい。へぇ、ちょっと気になる。
　あ、そうだ。今度の水曜日、休みだけどメーカーの展示会に行かなきゃいけなくていつもより時間なさそうだから、パエリアとって食べてみようか。ちょっと高めだけど、一回食べてみたい。パエリアってそんなに好きじゃないんですよね。味もそうですけど、基本的に魚介よりも肉派なので。でも、野菜がいっぱい乗ったやつとか、チキンとかポークが乗ったやつとかバリエーションもいろいろあって楽しそうなので。

　で、今日のお昼前ぐらいに、ネットで注文しました。今はネットで何でも前もって予約できるからラクチンですよね。よし、これでOK。どんなもんか楽しみです。

　そして、昼過ぎ、玄関のチャイムが。
　宅配便かな？と思って出てみると、「ご注文ありがとうございます！ビバパエリアです！」ってお兄ちゃん。
　えっ！？ええっ！？
　もう来た(笑)。
　いやいや、今日は要らないけど。
「えっと、こちらがパエリアで…」
　戸惑う私を置いてけぼりにし、商品の説明がはじまりました。
「あの、すいません。今度の水曜の予定で注文したんですけど…」
「えっ？ ええと、本日のお届けになってますね…」
　伝票を見るお兄ちゃん。いやいや、そんなはずは。だって、ちゃんと日付選択して注文しましたもん。待てよ、やったつもりでも出来てなかったとか？うわ、どうしましょ。今日になってた？
　あ、そうだ、注文確認メール来てたから、確認してきます。ちょっと待ってて。

　メールを確認したところ、ちゃんと水曜になってました。ほら、ほらほら。
「あの、やっぱり水曜になってるんですけど」
「本当ですか？ ちょっと店長に確認してみますので」
　はい、お願いします。お兄ちゃん、終始笑顔で素晴らしいけども、内心ビックリでドキドキだろうな。若人よ、人生は試練の連続ぞな。
「すみません、やはりこちらの手違いみたいです」
「あ、そうですか。じゃ、また来週お願いします」
　かわいそうだから貰ってあげようかともちょっと思いましたけど、やっぱり失敗が成長につながるんですから、店長のためにならないですもんね。ここは厳しく。って、だいたいいつも厳しいけど(笑)。
　ということで、パエリアはお預けです。予定通りですが。